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高校生の勉強のやる気を出させる!平均点?偏差値?結果を正しく分析!

保護者会

こんにちは。ねこの数式のnanakoです。

定期テストや模試の結果が返ってきたとき、お子様以上に結果に対して一喜一憂してしまいますよね。

そんなときに注意したいのが、テストの点数だけで結果を判断することです。点数が低くても、平均点や偏差値によっては、良い結果だった…なんてこともあります。

お子様のやる気が出るための一言がかけられるかどうかは、テストの結果を正確に判断できているかどうかにかかっています。

結果の分析の仕方を理解して、お子様が定期テストや模試に向かってやる気が出せる環境作りを目指していきましょう。

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平均点、偏差値の仕組みを説明!

まずは、定期テストの結果を評価するのに使う平均と偏差値について見ていきましょう。

平均点の仕組み!

数の集合やデータの中間的な値のことを平均または平均値と言います。

平均と一言で言っても、相加平均、相乗平均、加重平均など色々ありますが、定期テストの話題で出てくるのは、相加平均でしょう。この相加平均というのは、最も一般的な平均のことで、各データの和をデータの個数で割った値のことです。

分かりづらいですね…。

例をもとに見ていきましょう。

あるスーパーでは牛乳が下の表のように売られていたとします。

1日目2日目3日目4日目5日目
200円200円210円200円190円

平均値とは「このスーパーで牛乳が大体いくらくらいで売られていたか」が分かる値です。求め方は、牛乳の値段の合計を日数で割ります。具体的な計算は

 (牛乳の値段の平均値)\(\small\displaystyle = \frac{200+200+210+200+190}{5}=200\) 円

となります。ちなみに、計算結果から、このスーパーでは大体200円くらいで販売されているということが分かります。

平均値がどのような仕組みの値なのか詳しくみてみたいと思います。ここからは表をグラフにしたものを利用して説明します。

先ほどの計算から、牛乳の値段の平均値は200円でした。

グラフをみると200円より高い日と低い日が1日ずつあります。200円より高かった日の10円分を200円より安かった日に移してみます。

すると、すべての日が200円となり、この値が平均値の正体です。この数値は、このスーパーで毎日牛乳を買ったら1日あたり200円支払うことを示しています。言い換えると、大体200円でくらいで売られていたという事になります。

続いては平均値の利用方法の例をみていきたいと思います。

お家の近くには2つのスーパー「伊藤 Yo!加藤」と「Hey ユウ!」があるとします。

チラシなどでお買い得情報を確認して、どちらのスーパーにも足を運ぶ…理想ではありますが、面倒くさいですよね。ポイントカードのポイントをためる上でも、思い切ってどちらかのスーパーだけで買い物をすることにしました。

牛乳の値段を比較することで、どちらのスーパーで買い物をした方がお得か判断したいと思います。

5日間の牛乳の値段を比較してみました。

1日目2日目3日目4日目5日目
伊藤 Yo!加藤200円200円210円200円190円
Hey ユウ!220円190円180円210円210円

一番安い日だけに目を向けて判断するのではなく、長期間利用する前提で「こっちのスーパーで買ったからお得だった!」という日がなるべく多くなるように選ぶために平均値を利用してみましょう。

それぞれのスーパーで5日間牛乳を買った際の値段の平均値を求めます。

(「伊藤 Yo!加藤」の牛乳の値段の平均値 ) \(\small\displaystyle =\frac{200+200+210+200+190}{5}=200\) 円

(「Hey ユウ!の牛乳の値段の平均値 ) \(\small\displaystyle =\frac{220+190+180+210+210}{5}=202\) 円

2つの平均値を比較すると「伊藤 Yo!加藤」の方が2円安いです。つまり「伊藤 Yo!加藤」の方が大体2円安く買えるということです。この場合、「伊藤 Yo!加藤」で買い物をした方がお得ということとなります。

実際は、他の食材も「伊藤 Yo!加藤」で買い物をした方がお得とも限りませんが、平均値を利用することにより、なるべくお得に買い物をすることが可能になる例でした。

偏差値の仕組み!

さて、続いては偏差値とは何なのか説明していきたいと思います。偏差値を求めるための計算式は以下のとおりです。

(個々のデータの偏差値)\(\small=10\times\)\(\{\)(個々のデータ)\(-\)(平均点)\(\}\)\(\div\)(標準偏差)\(+50\)
(標準偏差)\(\small=\){(個々のデータと平均の差)の二乗}の平均の平方根

分かりづらいですよね…。

偏差値、標準偏差、どちらも平均からどのくらい離れた値なのかを表す数値です。偏差値と標準偏差の違いは、標準偏差のままだと使い勝手が悪かったので、使い勝手を良くしたものが偏差値と考えましょう。

偏差値をざっくりと説明すると、

偏差値とは!
  • 偏差値とは、平均からどれくらい離れているかを表す数値のこと。
  • 平均と同じ値のとき、偏差値は50となる
  • 平均より高い値のとき、偏差値は50より高い値となる
  • 平均より低い値のとき、偏差値は50より低い値となる
  • 平均から離れれば離れるほど、偏差値は50から離れた値となる。

上の5つのポイントを抑えておけば、求め方などは忘れていただいても大丈夫です。具体的な点数を使って「点数」「平均」「偏差値」の関係を見てみましょう。

あるテストにおける「点数」「平均」「偏差値」が下の表となっています。

A君B君C君D君E君平均
点数60点50点70点40点30点50点
偏差値57.150.064.142.935.9
偏差値は小数第2位を四捨五入したものとなっています。

先ほどの説明のとおり、平均点と同じ点数であるB君の偏差値は50、平均点より高いA君とC君は偏差値が50より高くなっていて、平均点より低いD君とE君は偏差値が50より低くなっています。

さらに、A君とC君だとC君の方が平均点からより離れた点数なので、偏差値も50からより離れた数値となっています。

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定期テストの結果を評価する!

ここからは、実際の定期テストを想定した例を通して、平均や偏差値の利用の仕方を見ていきましょう。

ある定期テストの結果を表にしたものが下のものになります。

A君B君C君D君E君平均
英語70点90点75点85点80点80点
数学70点60点80点50点40点60点
国語70点55点55点60点60点60点

A君の英語・数学・国語の定期テストの結果を分析してみたいと思います。

各科目の点数は同じ70点ですが、同じ評価でいいのでしょうか?

まずは各科目の点数を平均点と比較してみましょう。

英語の平均点が80点に対して、A君の英語の点数が70点です。これは大体の人が80点をとっているのに対して、A君は70点しか取れていないという意味です。これは悪い結果と言えそうですね。

数学・国語について同じように見てみると、平均点が60点に対して、A君は70点も取れているので、良い結果と言えそうですね。

同じ70点でも平均点次第で良い結果の可能性もあれば、悪い結果の可能性もあるということです。

次に、数学と国語の結果の違いを見ていきたいと思います。

同じ点数、同じ平均点ですが、数学と国語にも結果に違いがあります。この違いを見ていくためには、偏差値を利用していきたいと思います。

上の表をもとに数学と国語の偏差値を計算したものが下の表です。

A君B君C君D君E君平均
数学の得点70点60点80点50点40点60点
偏差値57.15064.142.935.9
国語の得点70点55点55点60点60点60点
偏差値68.340.940.95050
偏差値は小数第2位を四捨五入したものとなっています。

A君は数学と国語で同じ70点をとっていて、平均点もそれぞれ60点であったものの、偏差値を比較すると国語の方が良い結果となっています。

これは同じ平均点でも点数のばらつきに違いがあったからです。

平均点から同じだけ高い点数ではありますが、他の人たちの点数を見てみると、国語の方が目立って良い点数であることが分かります。

つまり、偏差値を利用すると、自分の点数と平均点の差だけではなく、他の人たちと比較して評価することができるということです。

ちなみに、単純に自分の得点のみで評価する方法を絶対評価、他の人たちと比較して評価する方法を相対評価といいます

高校の定期テストでは、実施した年、教科によって難易度がまちまちです。そのため、定期テストの結果は相対評価を利用、つまり偏差値を利用して評価することがベストだと考えてください。

ということで、今回のA君の英語・数学・国語の定期テストの結果は、各教科同じ点数ではあったものの、英語は「もう少し頑張った方が良い」と思います。数学は「まずまず頑張った方」だと思います。国語は「みんなが点数をとれていない中、頑張った!」という評価になります。

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まとめ!

高校の定期テストでは、点数のみで評価することは危険だということが理解していただけましたでしょうか?

実際に私が担当した生徒の保護者の方でも、点数だけで評価してしまい、本来はお子様をほめてあげなければならないシチュエーションで、叱ってしまった…なんて話もよく伺いました。

保護者の方がテストの結果を正確に評価し、お子様に適切な対応(ほめるor叱る)をしていくことで、お子様が勉強に対して前向きになれるようにサポートしていただければと思います。

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